アントワープの巻

11月1日

今日はお休み。正確には移動日とも言う。
昨日のコンサートと二つの宴会の疲れもなんのその、11時30分、NOVOTELを出発。一路ベルギー国のアントワープへ。およそ、3時間弱の行程。
読売旅行のNさんが「そろそろ国境ですね」、あっけなく通過した。最近のヨーロッパの国境(EC加盟国)は何もない。かつての検問所のあともない。緊張感もない!

10数年前、初めての欧州演奏旅行のときにはまだ東西冷戦まっただ中で国境越え、とくに、チェコとか、東ドイツとか、どきどきしたなぁ。
言っているうちに、アントワープ到着。早く着いてしまったので、キーの手配が整って無く、ロビーはごったがえした。

左に見えますのがアントワープの街の広場でございます(ホテルの前からみたアントワープ中央駅)。日フィルがベルギーに入ったのは今回がはじめて。やはり、珍しさもあるし、なんといってもここ、アントワープってところはかの有名な話、日本人しか知らないんじゃないかという「フランダースの犬」の街なのさ。そのかわいそうな主人公の少年が、死ぬほど見たくて仕方が無く、見たらほんとに死んじゃったっていう有名な絵があるのだ。べつに、絵が呪われている訳じゃないです。詳しくは本をよんでください。

その絵がある「大聖堂」の閉館時間まで、1時間弱くらいあったので、またまた、岸良君兄妹や、美保さん、星野君と大聖堂までまっしぐら。地下鉄に乗った。
無事になんとか時間までに間に合う。ここが、この街の自慢の大聖堂か。りっぱなもんだ。なんてたって、地下鉄降りて、てっぺんが見えたのに結構遠かったもんね。

皆様、右手に見えますのがその問題の絵でございます。
実際には3枚あり、これは向かって一番右の「十字架から下ろされるキリスト」だったかな?
作者は「ルーベンス」である。ホントは3枚紹介したかったのだがフラッシュを焚けなくてこれしかうまくいかなかった。これは、ひんしゅくもので、1回だけフラッシュ焚いてしまった。ゴメンナサイ。
大聖堂のほぼ真ん中に、三枚の絵は位置している。

そうそう、入り口のところに「パトラッシュはネッロの唯一の友達でした」なんて、日本語で書いてあった。フランダースの犬に関する物がなにもないと、日本人観光客は納得しないんだろうな。あんまり、しつこいのでこんなとこでごまかしちゃえって云う感じである。
帰ろうかとおもったら、遅れてきて入れなかった連中が外からガラス越しにこっちを見ていた。でも、ガラス越しからは見えないんだもんね。へっへっへ、おもいきり自慢してやろうっと。

あこがれのムール貝・・・岸良 開城の執念

ベルギーに入る前、いや、実はアムステルダムで海鮮レストランにいったときから、彼の野望はめらめらと燃え上がっていた。
アムステルダムで当然食べられると思っていた「ムール貝」がおいて無くてがっかり!
よし、本場のベルギーなら必ずあるだろう、そして「腹いっぱい、かつ吐くほど喰ってやる」と心に誓った。

6時に、伊波君や工藤さんと待ち合わせていたので多少時間があった。その間、レースのお店などにいったり、腹ごなしに河の方までいってみたり、うろうろ。チョコレート屋サンに走っていったのは女性陣。
そんなときにも、岸良君とレストランの偵察。本に載っていた店を見つけたのだが、ほかにもいっぱいあってどこに入ろうか迷いまくった。値段はどこもほぼ同じようなもの。その中の一軒に的をしぼりいざ、御入店。

皆様、左に見えますのが飢えた日フィルの楽員達です。
さて、お店のお姉さまに「ムール貝」と注文!
しかし、メニュウをみると、ムール貝なんとかかんとかと何種類もある。お姉さま曰く、「8名様デシタラ、1種類ズツ、5バケツデ、イカガ?」そう、小振りのバケツに入っているのだ。私はてっきり1人1バケツ食べるんかいなと思っていたのだが。

しばし待つ。来た。すげぇ〜。こんなの食えるンカイナと言いながら「ヨ〜イ・ドン」
ワインや地ビールなども飲みながら、おかずはポテトとパン少々。いや、逆だな。ホントは貝がおかずでした。カレー味とかガーリック味、プロバンス風とか白ワイン仕立てと、まるでポテトチップスみたいだなと思ったりして。
あと、普通に蒸したナチュラルだが、香草やセロリ、タマネギなどといっしょに蒸してある。これが、蛤やアサリまたシジミじゃこんなに食べられないんじゃないか、などといいつつも無くなってきたのだが、はっきりいって最後の方はちょっと気持ち悪くなってきた。そこへ、すかさず岸良くん

「もういっぱい頼みましょうよぅ。」

げげっ、こいつ。
そしたら、もうちょっと食べてもいいと云うひと数名。またまた、アイスクリームたべたあ〜い等という女性2名。美保さんと我が妻。もう、こいつらバケモンじゃ!!などと思ってるうちに、バケツももう1杯きた。そしたら、私は悲しい習性でまた食べていた。私も同類だ。しかも、アイスもちょっと食べさせて貰った。ほんとに苦しい。
「岸良〜〜〜ぁ、満足〜〜う?」「うぃ〜っす!」。

雨が降り出した、急いでホテルに帰ってベルトゆるめないと死にそう。なんだか、このレポートって食べることばかりのような。そんなこんなであと3日である。

次へ続く